イタリア、ナポリの濃いいい〜5日間から、フランス、パリに帰ってきました!もはや、パリに帰ってくるなんていつから言えるような人間になったのか(笑)
フランス滞在もまだまだ日数がありますが、友人もこの日は予定があったのと、美術館は基本1人で見た方が良いと思ったので、今日は1人で『ルーブル美術館』へ。
ダヴィンチコードでも有名な、ルーブル美術館のガラスのピラミットがお目見え。
ここが中庭の部分に当たりますが、美術館のメインエントランスはこのピラミットの下の地下1階にあります。
平日でしたが、夏休みなのでメインエントランスから入る行列ができていたため、友人に教えて貰った裏の入り口から入ることに。
こちらの入り口には誰も並んでおらず、友人にこの裏技を聞いておいて良かった〜と心底、感謝。
ただ2つ注意点があり、この裏にある入り口も、日によって閉鎖されている事もあるのと、もう一点は、オーディオガイドはメインエントランスでしか貸し出ししていないため、借りる際には裏口から入ってもはるばるメインエントランスへ戻る必要があります(行列に並ぶ必要は無し)。
私も、漏れなくオーディオガイドを借りることに。
ここでも注意点。借りるにはパスポートを預けなくてはいけないので、パスポートは忘れずに持って行きましょう。私は長期滞在だったのと安全のために、基本的にはパスポートのコピーしか持ち歩いていませんでしたので、この事前情報は本当に助かりました。
オーディオガイドは、なんとニンテンドウ3DS!音声だけではなく、今自分がどのあたりにいるのかをGPSで確認する事もでき、また目的の美術品までのルートも教えてくれたりするハイテックなオーディオガイドで感動!もちろん、日本語もしっかりとあります。
私自身、美術に明るくないので、その万能オーディオガイドの機能にある『オススメルート』にしたがって、必見の美術品だけをピックアップしてみていくことに。
まずは、『サモトラケのニケ』。
ギリシャ神話に登場する『勝利の女神』で、ギリシャ彫刻の最高傑作と言われる作品です。発掘された当初は、右側の翼が失われており、左の翼を反転して型を取り、右側の翼を復元したそうです。
あのスポーツブランド、NIKE(ナイキ)は、この勝利の女神・ニケが由来なんてのも有名。
お次は、『若い婦人に贈り物を捧げるヴィーナスと三美神』by ボッティチェリ
イタリアフラスコ画の有名作品です。ボッティチェリがあまりピンとこない人でも、彼の有名な作品の一つ、貝殻の上に佇む女性の『ヴィーナス誕生』なら、見た事があるかなと思います。(サイゼリアでよく見ますよね)
この作品は絵画ではなく、壁に描かれたもので、基本的に壁画は現地に赴かないと見れないものが多いですが、こちらの作品はそのままそっくりここに持ってきて展示してある貴重な作品です。
こちらは、超有名『ミロのヴィーナス』。ギリシャ神話の『愛と美の女神』アフロディーテの像です。
人の多さからも注目度が伺えますが、失われた腕がどのようになっていたのかは未だ謎となっています(りんごを持っていたという説が有力だそう)。
お次は、かなり大きな作品『ナポレオン1世の戴冠式』です。
1804年、パリのノートルダム寺院で行われた、かの有名なナポレオン・ボナパルトの戴冠式を描いたもの。ただ、戴冠式にも関わらず、絵はナポレオンから妻のジョセフィーヌへ冠を授けている様子となっていて、実際には後ろにいるローマ教皇から冠を取り、ナポレオンが自分で自分の頭に冠をつけたと言われています。ただ、それでは独裁的な印象を与えかねないということで、このような絵画に修正されたそう。
しかも、なんと、ヴェルサイユ宮殿にも全く同じ絵画が飾られています。ルーブルのものを複製したものだそうですが、描いているのは同じ作者で、当時は同じ絵を複製することは良くあることだったそう。
ただ、複製をするときには必ず守らなくてはいけないルールが一つ。
それは、原画とは一つだけ違う部分をつくるというもの。ルーブルに展示されているこちらの絵には、妻ジョセフィーヌの後ろにナポレオンの妹たちが皆、白いドレスを着て見守っている様子が描かれています。(ごめんなさい、アップでは妹たちが見切れてしまっている…)
ヴェルサイユ宮殿に飾られている絵では、この妹の1人に変化があります。それは、後日のヴェルサイユ宮殿の記事で一緒に確認していきましょう。
こちらも巨大な絵画、『カナの婚礼』。
イエスキリストが生まれ育った町の北部にあるカナという土地で行われた結婚式に出席したキリストが、ここで水をワインに変えるという初めての奇跡を起こした場面です。
この奇跡により神の子と信じられるようになったので、聖書の中でも非常に重要な出来事として書かれています。
こちらは、フェルメールの『レースを編む女』。
フェルメールは、日本でもよくフェルメール展として作品が公開されていて有名ですよね。このレースを編む女が、彼の作品で一番有名かなと思いますが、実物は23.9×20.5cmと非常に小さく、フェルメール作品の中で最小です。
この作品は、今まで紹介した作品とは違う棟の場所で展示されているため、人がほとんどおらず、ほぼ独占状態で鑑賞することができました。やっぱり、芸術品は静かにゆったりみたいものです…(苦笑)。
さあ、ここからは、ナポレオン3世の居室を見て回りましょう。
ナポレオン3世は、ナポレオン・ボナパルト(1世)の弟の息子で、上下水道を作らせたり、パリを近代都市化させる大改革を成し遂げた人として有名です。今のパリの基礎を作った人だったんですね。
にしても、ゴージャスすぎる廊下です。
ここは、大広間。
豪華絢爛、ゴージャスずくしの部屋でため息が漏れてしまいます。こんな立派なシャンデリア見たことないっ!
こちらは、『大食堂』。
こんな長〜〜〜〜いテーブルで本当に食事してたの?!と驚きのあまりお口あんぐり。
ゆうに30人は一緒に食事できますね。こんな細部の細部まで豪勢な食堂で、どんな食事が出てたのか…。どんな服装で、どんな話を弾ませてたのか…。一般人には到底想像がつかない光景です。
『ひゃ〜、、、目だけでお腹いっぱいになっちゃうよ〜!』となる前に!ルーブル美術館で、絶っっっ対に外してはいけない、あの超ド級の絵画を最後の最後に、見に行きましょう。
レオナルド・ダヴィンチ作・・・
そう、あの『モナ・リザ』です!
・・・ドキドキ・・・ワクワク・・・
おおお!見えてきたぞー!
防弾ガラスに守られ、その前にはしっかりと柵で囲ってあります、世界中の誰もが知っている『モナ・リザ』!
やっぱり全世界からこれを見に来たといわんばかりの人の多さ!(100人近く群がっている)背の低い私では、まずもってモナ・リザを目視すらできない…(ジャンプ!ジャンプ!)
ただ、はるばる東の果て、日本からフランスに来たのだから、モナ・リザをこの目で、もっと近くで見たい!!と一大決心し、その人の波に乗り込んでいくことに。一番前の人たちが思う存分写真やら鑑賞し、横にはけていくという動きで少しずつ少しずつ、モナ・リザへ近づいていきます…。
徐々に近づいてきました。目視でもモナ・リザが見える、見えるぞ!
ちなみに、ルーブルで一番ピックポケット(スリ)をされるのがこのモナ・リザ前。私もジッパーが閉まっているショルダーバックの口をさらに手でしっかりと防御しながら、待つこと15分ほど。
やっとの思いで、一番前でモナ・リザを見ることができました!
防弾ガラスの反射のせいで、後ろにある非常口のライトが写ってしまうのが悔しい限りですが、この目で見る初めてのモナ・リザは、なんとも形容しがたい不思議なオーラが漂っていました。もちろん、こんなにも有名だと先入観で見てしまっている部分もあながち否定はできないですが、それでも、本物のモナ・リザはまるで今にも動き出しそうなほど生暖かい表情をしていて、この存在感が世界でもっとも有名な絵画に押し上げた所以なのでしょう。
本当に本当に、我慢してよかった〜!諦めかける人の多さでしたが、ルーブルに来たら絶対に絶対に『モナ・リザ』は、見逃してはいけません。(スリにも気をつけて!)
オーディオガイドを頼りに広大なルーブルを4〜5時間かけ、周りました。ルーブル美術館の膨大な作品の数々は、1日で見て回ることはできないと言われています。1日だけではなく、何回かに分けてゆっくりと、素晴らしい芸術品の数々を楽しむのがやはり一番ベストだと思います。ただ、1日しか費やせないぞ!という方は、絶対にオーディオガイドを借りて、上記作品は必ずご覧になっていただければと思います。
あ〜芸術の都パリで、芸術品に囲まれた1日を過ごすなんて、贅沢でした〜。最高!